ここでは野鳥の機能の中で, 皆さんがよく使うと思われるものを紹介します.
\begin{document} ... \end{document} のように begin と end で囲んだ環境の入力の補完を begin 型補完と呼びます.
C-c b SPC
と入力して下さい. ミニバッファに
Begin environment(default document):
と表示されますよね. ここで RET キーを打つとデフォルトの document 環境が挿入されますが, 代わりに他の環境名を打ち込めばその環境の挿入がされます. TAB によって環境名の入力の補完ができます.
野鳥で定義されていない環境の補完をしようとすると, その記録がユーザ辞書に登録されます. 定義されていない環境を補完しようとすると
`eqnarray*' is not in table. Register into: U)serDic L)ocalDic N)one D)iscard
と聞いてきますので, u を打つと ~/.yatexrc に記録され次から使えるようになります.
また begin 型の環境のうちいくつかは ショートカットキーが用意されています. 例えば \begin{itemize} などは
C-c b i
と入力するだけで
\begin{itemize}
\item
\end{itemize}
と挿入されます.
ところで既に書いた文を begin 型で括りたいことがあると思いますが, そのような場合その文の先頭をマークして文末に移り
C-c B SPC
と入力して環境名を入力して下さい. ショートカットキーも使えます.
また時々 \begin{} だけ書いて \end{} を忘れる人がいますが, その場合は
C-c e
と入力すれば \end{} が補完されます.
\section{} のような形式の入力の補完を section 型補完と呼びます.
C-c s
を入力するとミニバッファに
(C-v for view-section) \???{} (default documentstyle):
と表示されますので, 同じように環境名を入力するか単に RET キーを打って下さい.
ところで section 型は引数を複数とるものが結構あります. このような環境を新たにユーザ辞書に登録したい場合は
C-u 2 C-c s
のように引数の数を指定して呼び出してやると, その引数の数までちゃんと登録されます.
また s の代わりに S を使うと, 既に書いてある文を section 型で括れます.
{\large } のような形式の入力の補完を large 型補完と呼びます.
C-c l
のあとは同じ要領で OK です. また括るときは l の代わりに L を使います.
\maketitle のような形式の入力の補完を maketitle 型補完と呼びます.
C-c m
のあとは同じ要領でOKです.
別に補完機能を用いなくても latex 環境名は入力できますが、 もし途中で補完機能を使いたくなったら、入力している途中で
C-c SPC
を入力すれば、全補完候補のなかから一致するものを随時補完します。
欧文のアクセント記号を補完することもできます。
C-c a
を打つと、ミニバッファに
1:` 2:' 3:^ 4:" 5:~ 6:= 7:. u v H t c d b
とメニューが出てくるので、該当する番号を選択して下さい。
数式環境(例えば $$ や \begin{math}...\end{math})の中でのみ有効です。 数式環境のなかで
; (セミコロン)
に続いてキーを入力することで補完されます。 例えば \infty (∞) を補完したかったら
; o o
と打てば補完されます。
どのキーにどの記号が対応しているか知りたいときは、
; TAB
と入力して下さい。
これも数式環境内でのみ有効です。 キーは : でちょっとまぎわらしいので注意して下さい。 例えば \alpha (α) は
: a
です。入力キーとギリシャ文字の対応が知りたいなら、
: TAB
と入力して下さい(TABはタブキー)。
Emacs のエディタ画面上からいくつかの latex コマンドを起動できます。主なものは
などです。
野鳥には Emacs info が用意されているので、 ほとんどの使い方はこれを読むことでわかるでしょう。
yatexj 及び yatexe が $INFODIR にあることを確認して下さい。 また以下のような内容を $INFODIR にある dir に加えて下さい。
* YaTeX: (yatexj). Yet Another tex-mode for Emacs. (Japanese).
* YaTeX-e: (yatexe). Yet Another tex-mode for Emacs. (English).