Next: 野鳥マスター  Up: Top  Previous: まずは使ってみよう

6. 野鳥入門

ここでは野鳥の機能の中で, 皆さんがよく使うと思われるものを紹介します.

6.1 補完入力

野鳥では LaTeX 環境を簡単に補完入力できる機能を備えています.
begin 型補完
\begin{} ... \end{} の形式
section 型補完
\section{} や \documentstyle{} などの形式
large 型補完
{\large } や {\bf } などの形式
maketitle 型補完
\item や \newpage の形式
数式記号イメージ補完
\cdot や \rightarrow など
ギリシャ文字補完
\alpha や \lambda など

6.1.1 begin 型補完

\begin{document} ... \end{document} のように begin と end で囲んだ環境の入力の補完を begin 型補完と呼びます.

C-c b SPC

と入力して下さい. ミニバッファに

Begin environment(default document):

と表示されますよね. ここで RET キーを打つとデフォルトの document 環境が挿入されますが, 代わりに他の環境名を打ち込めばその環境の挿入がされます. TAB によって環境名の入力の補完ができます.

野鳥で定義されていない環境の補完をしようとすると, その記録がユーザ辞書に登録されます. 定義されていない環境を補完しようとすると


`eqnarray*' is not in table. Register into: U)serDic L)ocalDic N)one D)iscard

と聞いてきますので, u を打つと ~/.yatexrc に記録され次から使えるようになります.

また begin 型の環境のうちいくつかは ショートカットキーが用意されています. 例えば \begin{itemize} などは

C-c b i

と入力するだけで


\begin{itemize}
 \item 
\end{itemize}

と挿入されます.

ところで既に書いた文を begin 型で括りたいことがあると思いますが, そのような場合その文の先頭をマークして文末に移り

C-c B SPC

と入力して環境名を入力して下さい. ショートカットキーも使えます.

また時々 \begin{} だけ書いて \end{} を忘れる人がいますが, その場合は

C-c e

と入力すれば \end{} が補完されます.

6.1.2 section 型補完

\section{} のような形式の入力の補完を section 型補完と呼びます.

C-c s

を入力するとミニバッファに


(C-v for view-section) \???{} (default documentstyle):

と表示されますので, 同じように環境名を入力するか単に RET キーを打って下さい.

ところで section 型は引数を複数とるものが結構あります. このような環境を新たにユーザ辞書に登録したい場合は

C-u 2 C-c s

のように引数の数を指定して呼び出してやると, その引数の数までちゃんと登録されます.

また s の代わりに S を使うと, 既に書いてある文を section 型で括れます.

6.1.3 large 型補完

{\large } のような形式の入力の補完を large 型補完と呼びます.

C-c l

のあとは同じ要領で OK です. また括るときは l の代わりに L を使います.

6.1.4 maketitle 型補完

\maketitle のような形式の入力の補完を maketitle 型補完と呼びます.

C-c m

のあとは同じ要領でOKです.

6.1.5 随時補完

別に補完機能を用いなくても latex 環境名は入力できますが、 もし途中で補完機能を使いたくなったら、入力している途中で

C-c SPC

を入力すれば、全補完候補のなかから一致するものを随時補完します。

6.1.6 アクセント記号補完

欧文のアクセント記号を補完することもできます。

C-c a

を打つと、ミニバッファに

1:` 2:' 3:^ 4:" 5:~ 6:= 7:. u v H t c d b

とメニューが出てくるので、該当する番号を選択して下さい。

6.1.7 数式記号イメージ補完

数式環境(例えば $$ や \begin{math}...\end{math})の中でのみ有効です。 数式環境のなかで

; (セミコロン)

に続いてキーを入力することで補完されます。 例えば \infty (∞) を補完したかったら

; o o

と打てば補完されます。

どのキーにどの記号が対応しているか知りたいときは、

; TAB

と入力して下さい。

6.1.8 ギリシャ文字補完

これも数式環境内でのみ有効です。 キーは : でちょっとまぎわらしいので注意して下さい。 例えば \alpha (α) は

: a

です。入力キーとギリシャ文字の対応が知りたいなら、

: TAB

と入力して下さい(TABはタブキー)。

6.2 Emacs 上から latex コマンドを動かす

Emacs のエディタ画面上からいくつかの latex コマンドを起動できます。主なものは

C-c t j
コンパイル(platex)
C-c t p
プレビューア(xdvi)起動
C-c t l
プリントアウト(lpr)起動

などです。

6.3 info マニュアルを読んでね

野鳥には Emacs info が用意されているので、 ほとんどの使い方はこれを読むことでわかるでしょう。

yatexj 及び yatexe が $INFODIR にあることを確認して下さい。 また以下のような内容を $INFODIR にある dir に加えて下さい。


* YaTeX: (yatexj). Yet Another tex-mode for Emacs. (Japanese).
* YaTeX-e: (yatexe). Yet Another tex-mode for Emacs. (English).

Next: 野鳥マスター  Up: Top  Previous: まずは使ってみよう