ザ・フナズシ

フナズシあれこれ    
 

●フナズシの作り方
  フナズシは、もともと各家庭で漬けられるものなので、その漬け方は各家庭で微妙に違いますが、ここでは標準的な漬け方を紹介します。
  

@ フナズシの原料:ニゴロブナ   
 フナズシには、通常4〜5月頃の卵(腹子)を抱えたニゴロブナが使われます。     

 

A 鱗(ウロコ)を金具で除く。   
      

 

B エラから内蔵を除く。   
 エラをとり、エラ蓋の間から浮き袋、内蔵を取り出します。次に塩水でよく洗い、次に真水で何度も繰り返し洗って血抜きをします。

 

C エラから塩を十分に入れ、塩漬けにする。   
 エラ蓋から塩を腹一杯に詰め、桶に詰めていきます。塩とフナを交互に詰めていき、重石をして約2、3ヶ月おきます。

 

D 塩抜きし、水洗いして乾燥させる。   
 塩漬けしたフナを桶からとりだし、塩や取り残したウロコをきれいに洗い落とす。水に浸して塩抜きした後半日ほど乾燥させます。 

 

E 飯を詰める。   
 堅めに炊いて少し塩をふった飯をよく冷ましてからエラ蓋からたっぷりと詰めていきます。

 

F 桶に詰める。   
 塩をふった飯を桶の下に敷き詰め、その上に飯を詰めたフナを敷き詰めます。

 

G フナと塩飯を交互に詰めていく。   その上にまた塩飯を敷き詰め、その上にフナと交互に詰めていきます。

 

H 重石をして半年から1年漬ける。   
 ぎっしりと詰まったら竹の皮やビニールで覆い、落蓋をして重石を載せ、塩水を張ります。

       
      
●フナズシの食べ方 
◇フナズシの切り方 
 1 フナズシについている白いご飯粒を包丁の背中できれいに取り除きます。 
 2 尻尾の方から3〜4ミリメートル位の薄さに切ります。 
 3 大きめの丸い皿の上に頭部から尾部まできれいに並べます。 
◇フナズシの食べ方 
 フナズシの代表的な食べ方は、(1)そのまま酒の肴やおかずとして食べる、(2)吸い物にする、(3)お茶漬け、の3つでしょう。
 ●酒の肴・ご飯のおかずとして 
  フナズシをそのまま食べます。 
  好みによって、醤油、生姜醤油、わさび醤油、二杯酢、みりん等をつけても結構です。
 ●フナズシの吸い物 
  フナズシの切り身を2、3片茶碗か吸い物椀に入れ、少し塩を加えて熱湯を注ぎます。  
  好みによって、熱湯の代わりに昆布だし汁やお茶を注ぎ、また、醤油などを加えても結  構です。 
  頭部や尾部も、熱湯を注いで2、3分もすると柔らかくなり、食べやすくなります。
 ●フナズシのお茶漬け 
  ご飯茶碗に熱いご飯をよそい、その上にフナズシの切り身を2、3片入れ、少し塩を加  えて熱湯を注ぎます。 
  好みによって、熱湯の代わりに昆布だし汁やお茶を注いでも結構です。  
  頭部や尾部も、熱湯を注いで2,3分もすると柔らかくなり、食べやすくなります。 
ochazuke.jpg (6686 バイト) フナズシのお茶漬け(塩昆布ととろろ昆布を添えてある。)
 以上のほか、いろいろな食べ方があるようです。当研究会で把握している食べ方を紹介します。
 ●フナズシ雑炊      フナズシを雑炊の具とする。 
 ●フナズシのひれ酒   フナズシの頭部を酒に入れ、燗をする。 
 ●フナズシうどん     フナズシをうどんの具とする。 
 ●フナズシ丼(その1)  ご飯の上にフナズシを一面に載せ、その上にご飯を載せ、電子レンジであ                 たためる。 
 ●フナズシ丼(その2)  ご飯の上にフナズシを一面に載せ、その上にご飯を載せ、醤油をかける。 
 このほかにもおいしい食べ方があれば、当研究会へお知らせください。 
 また、頭部や尾部、あるいはフナと一緒につけていたご飯のおいしい食べ方についてもお知らせ願います。 
  

 
 

●フナズシと出会える主なお店 (滋賀県内)
  

喜多品 高島郡高島町勝野1287 TEL 0740-36-0031
坪清 近江八幡市北之庄町1041 TEL 0748-33-5151
阪本屋 大津市長等1−5−21 TEL 077-524-2406
中島七郎兵衛商店 大津市本堅田1−12−11 TEL 077-572-0124
民宿中茂 東浅井郡びわ町南浜 TEL 0749-72-2313
魚三 長浜市元浜町12−7 TEL 0749-62-4134
魚治・湖里庵 高島郡マキノ町海津2304 TEL 0740-28-1011
植田儀三郎本店 彦根市京町3−4−61 TEL 0749-22-0450
  
 

●フナズシの原料“ニゴロブナ” 

 ニゴロブナは、魚類では12種が確認されている琵琶湖の固有種の一つです。フナの仲間としてはニゴロブナのほかゲンゴロウブナも琵琶湖の固有種ですが、ゲンゴロウブナは日本各地に放流され、生息しているのに対して、ニゴロブナは他の地域では繁殖せず、今なお琵琶湖だけに生息しています。 
 しかし、その漁獲量は、琵琶湖のフナ全体で昭和60年頃までは年間500トンを超えていましたが、その後年々減少し、200トンを下回っています。 
 ニゴロブナの成魚は、沖合の中・低層付近で動物プランクトンや底生動物を餌にして生息しています。そして、4〜7月の降雨後の増水期に大群で接岸し、湖岸の浅所や内湖に入って水草に産卵します。
  
                 写真提供:滋賀県立琵琶湖博物館 

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