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わがメーリング・リストからの引用 (15)



加藤周一 メーリングリストから (2003.12.13)

【加藤周一ML】

皆様

> > 実際に それぞれに生活も人生もある命が掛かっている場合、
> > 決定者には その後は 現実的でいてもらわないと、
> > 命を掛ける方は、救いがないなあ、と。

自衛隊は専守防衛のために存在するというのが、歴代内閣のもと内閣法制局が必死に
なって築き上げてきた憲法解釈です。
さらに、自衛隊員が入隊の際におこなう宣誓では、国外派兵はたとえPKOであれ含ま
れておりません。
今回の派兵は、解釈改憲の枠を完全に逸脱すること。
また、自衛隊員との契約違反です(この点については朝日新聞11月30日紙面を参照)

原点に戻って考え直すことも、わたしは加藤さんの著作を読むことから学びました。

yoshida (注・・同姓の方です)


【加藤周一ML】 「テロにひるむな」と言う政治家・評論家諸氏には、飛行機をチャーターして、  是非イラクに行ってもらいたいと思います。 oha
【加藤周一ML】 おはようございます > 戦争放棄と憲法に謳う意味は 重い。 > それを冒して 武装組織を派遣するなら、 > 隊員に「死んで来い」と 政府は言うべきではないか。 私は 直ぐに 自分の身に置き換えて考えてしまうので、 しかも それは ’決定者’ではなく、 実際 現場に行くことを想像してしまうので、 日本のいろいろな議論が 机上論のように思えてしまうのです。 理想も哲学も 決定に至る過程では大切ですけれど、 一旦決定がなされ  実際に それぞれに生活も人生もある命が掛かっている場合、 決定者には その後は 現実的でいてもらわないと、 命を掛ける方は、救いがないなあ、と。 ’国’を衛ってもらう必要なんか、ない、と お考えの方もいらっしゃるのでしょうが、 私などは、国を衛ろうと 命を掛けて志願した若者に 「アメリカとの約束の辻褄合わせに行ってこい、 死ぬかもしれないが それが仕事なんだから。」 というのは 悲しすぎて。 命を掛ける側には、最後まで’理想’が必要で、 イラクに行く若者も’イラク復興のため’という理想と そして、その理想を実現するためには  自分を派遣する’国’は 全面的に自分を支援してくれている、 と実感できないと、やりきれないでしょう。。 無階級の自衛隊員ひとりひとりの命を尊重しないなら、 ’戦争放棄’も空念仏に成り下がると思うのです。 reiko
【加藤周一ML】 ,みなさま。 >無階級の自衛隊員ひとりひとりの命を尊重しないなら・・・・・、 自衛官の命を尊重するならば,イラクで敵(テロリストといっているようだがあやしい。 そもそもテロリストとはなんだ?反体制側の兵隊か?坂本竜馬もテロリストだった)を殺すしかない。 「一人も殺さないで」を条件にするならば, まさに自衛官はみんな死んでも…というのと同じ。 敵を殺さないで,捕縛する方法が無理であれば,殺されるかしかないから。 ぼくは叫びたい,生きて帰って来い,と。 >自衛隊派遣の名目は イラク復興支援 には,フセインの影響力を皆無にする必要があり,それが >ましてや 米軍の軍事作戦,なのでしょ。 >日本はイラクに対して宣戦布告したに等しい。 フセインにしてみれば,まさにそのとおりでしょう。 わたしは,むしろ日本は宣戦布告されてほしい。 そのとき,今回の派兵の意味が現実味を帯びてくる。 この国は,宣戦布告されたらどうなっちゃうのだろう? >また、自衛隊員との契約違反です 本当は,現場指揮官が最もつらい立場にあるのではないでしょうか? おそらく,指揮官はなにがあっても(非戦闘員への誤射など), すべて自分の責任のもとに解決する覚悟でしょう。 そのとき,指揮官はどのように責任をとるのだろう。 pataro