「ONE〜輝く季節へ〜」について語るページ

悲しみに打ちひしがれた真夜中、 このまま朝が来なければいいと思ったことはありませんか。

みんなで騒いでいるときにも、ふっと孤独を感じたことはありませんか。

どこか遠いところへ行方をくらましてしまいたいと思ったことはありませんか。

どれか一つでも思い当たる節があるあなた、ぜひこのゲームをやってみてください。


Total Impression

ん〜まぁあちこちで言われているように、ミもフタもない言い方をしてしまえば 「Tactics版To Heart」です。 それぞれのエンディング(バッド含む)がやたらと深いんで、 まだ完全に終わらせていない段階での評価は危険ですけど、 一見ライトでポップな学園ものに見えるあたり、確かに「To Heart」 があれだけの大ヒットになっていなかったら存在し得なかった作品といえます。
#余談ですが、かなり「少女革命ウテナ」の影響も入ってます(笑)

基本的には選択式なんですが、この選択がまたシビア。 後から考えれば正解の選択肢に納得は行くんですが、 でてきたときにいきなり正解を引くのは難しいですね。 しかもそれが正解かどうかは進めていかないと判らないし。
システム的な欠陥とまでいう人もいますけど、私はそこまでは思いませんね。 確かにもうちょっと親切とか、判りやすくてもいいとは思いますが。

システムといえば、Leaf作品みたいに読んだ文章を読み返せるとよかったかも。 あと、シナリオや演出がよいだけに、 誤字脱字の多さはちょっと気になりますね。

1998年12月20日追記

何?PS版ですと?fj.rec.games.video.charactorsあたりで散々議論されているように、 出したところで結局買うような人間はWin版やった人間が試しに買うだけではないかな? 仮にHシーン抜きにしても、シナリオの根幹的な部分で18推、 せいぜい15推だと思うんですけど。 それ以下でこのゲームとか「WHITE ALBUM」 あたりをやってみて、 「痛いのが良いよね」と言えるほど人生に苦労している小中学生がいたら、 酒OKの年齢になったらおじさんが飲みに連れてってあげます(笑)。

1999年4月25日追記

小説2巻やっと買ってきて読みました。
#ちなみに1巻は未だに見かけた事すらない(;_;)
ゲーム本編をやってないととっつきにくいかも知れませんが、 この手のノベライズとしては秀逸な出来です。

表紙から判るように、基本的に茜シナリオ+澪シナリオ少々なんですが、 茜の視点から描かれています。 浩平に何が起こるのか全て知っていて、それでもどうする事も出来ない茜。 その辺の心理描写や「幼馴染」の回想などが実に見事です。
茜属性の人は是非どーぞ。

1999年5月6日追記

2巻に引き続き1巻も無事確保できました。
#2巻買った書店にさらっと置いてあるし
で、2巻ほどではありませんけどいい出来っす。はい。

1999年6月24日追記

んでもって3巻もよーやく手に入りました。
#今頃になって各巻平積みにされてもねぇ>某書店
みさき先輩くぅ〜。

1999年11月7日追記

CDドラマ(1)買ってきました。 実は未だにPS版は起動しただけ、 全く手をつけて無かったりするんで、 キャストの全面変更についてどーのこーのは言及できませんが、 少なくともこれだけは言えます。

皆口裕子の瑞佳激萌えぇ〜〜

や、私瑞佳属性はありませんし、 皆口裕子も積極的に追いかけるほどではありません。 が、しかーし、ベテランの実力を見せ付けてくれます。 ファンなら絶対に買いです、言い切ります、はい。

後の面子は、七瀬が「ごみ箱ポイポイ」とか言い出しそうな気がするな〜とか、 山崎和佳奈の茜は悪くないけど私のイメージとは違うな〜とか、 浩平が格好良すぎるな〜とか、まあそんなとこです。

2000年2月6日追記

祝!小説4巻発売決定、著者は当然館山緑。 「ONE(2)」でハマって、結局単行本全部揃えた私としては嬉しい限りっす。


進捗状況

このゲームはバッドエンドにもそれなりの意味があるので、 どう表現すればよいか判りませんが、とりあえずキャラ別+バッドの状況で。

ハッピーエンド

長森瑞佳椎名繭七瀬留美川名みさき里村茜上月澪

バッドエンド

どうあがいてもバッド

繭シナリオ

留美シナリオ

茜シナリオ

澪シナリオ


キャラ&ストーリー別よた話

長森瑞佳

〜ずっと信じてる〜

「それは突然やってきました。少しずつ、少しずつ。 小さな頃からずっと一緒だったあいつ、あいつの存在が少しずつ薄れていく。 一番近くにいたわたしの中からも。 いろんなことがあったけど、それでも大好きなあいつ。 だから、一緒にいました。最後の瞬間まで。」

「いろいろいいたいこともあったはずなのに、顔を見たとたんに消えてしまいました。 ただ一つ『大好き』という想い以外は。 帰ってきてくれたから、もう他には何もいらない。あいつだけいればいい。」

うん。こんなもんでしょう。
前もって「瑞佳シナリオで全てが明らかになる訳ではない」と聞いてはいましたけど、 きれいにまとまったシナリオの1本として十分堪能できました。

椎名繭

〜もう泣かない〜

「すべてが終わってしまったと思ったあの日。 それは、新しい何かが始まった日だったのかも知れません。」
泣くことしか知らなかった繭は、やっぱり泣いてばかりでした。 でも、少しずつ何かが変わっていきます。 決してごっこなどではなく、求め合うふたり。
少しずつ、本当に少しずつですが、笑顔が、言葉が増えてきます。

主人公が消えた後、初めて繭は義母の膝で涙を流します。 そして、それが弱い繭の最後でした。 主人公は消えてしまったけど、強く生きていける。 「もう大丈夫、もう泣かない。強くなった私を見て欲しい。」

「泣かなくなっても、忘れたわけではありません。 あの人は大切な人。私に強さをくれた人。私に大切なものを教えてくれた人。 季節は流れ、友達も出来ました。でも…」

そして、主人公は帰ってきました。強く、きれいになった繭のもとへ。
本当の恋は、これからです。

…おかしい。なぜ繭?みさき先輩狙いにいったはずなのに。 狙うとき以外は出さないほうがいいんでしょうかやっぱり(爆)。
#繭の出し方は判ってますからね

しっかしまぁ、「いいのか本当にそれで」的な内容てんこもりのシナリオですな。 「クラスの人数一人増えてたら、しかもそれが露骨に怪しかったら気づくぞ普通」 なんちゅう突っ込みはしてはいけないんでしょうね、多分。
#もっと重要なことは敢えて書かない(爆)対象外だし(謎)

七瀬留美

〜乙女志願〜

「え?あいつ?とんでもない奴よ。 鳩尾に肘鉄食らわすわ髪を切るわ、そりゃもぅいろいろと。でもね…」

出会ってからしばらくは、戦いの日々。

「でもね、乙女な私を引き出してくれたのはあいつだし、 強い私も乙女な私も、 どっちも本当の私だってことに気づかせてくれたのはあいつ。 そして、そんなありのままの私をありのまま受け止めてくれたのもあいつ。 あいつがいたから、私は乙女になれた。だから…」

少しの間の、恋人の日々。

「だから、待っていたの。私の中で、あいつとの時間は止まっていたから。 そんな私にしたのはあいつだから。責任とってもらわなくちゃ。 あのバカ、もう二度と離れないからっ。」

そして「永遠」の日々…。

ん〜俺的破壊力としては今一つでしたけど、 ラブコメの王道を行くシナリオだし、完成度の高さはいうまでもありません。
ただ、難点としてはやる前に わんちん様から注意受けてた ように「他シナリオ、できれば茜あたり」から先に見ておかないと、 いったい何が起こったのかサッパリということもありえますね。
繭がからむとまた展開が変わるそうですし、 隠しキャラにも関わるらしいんで、留美シナリオはまたやります。

川名みさき

〜光失わず〜

「私の両目から光が失われて数年、私はやはり仮面をつけていたのでしょうか? 知らない世界への恐怖、きっと誰にでもあります。 それでも人は新しい世界へ飛び込んでいく。 でも私は、目が見えないことを理由に逃げていたのかもしれない。 初めてのデートで手を引いてくれた人、 新しい世界へ飛び込むことを教えてくれた人、 人を信じること、人のぬくもりを教えてくれた人。 姿は見えなくても、私の大切な人は確実にそこにいました。 だって、あの人が消えてからの一年間、私の心はからっぽだったから。」

「卒業式の夜、美しいと『感じた』星空、 いつかきっと『見る』ことができる。今ならそう信じられます。 世界のすべてを、私の運命を呪ったあの頃。あの頃の弱い私はもういません。 本当に好きと言える人、すべてを乗り越えて一緒にいてくれると言ってくれた人、 姿は見えなくても、あの人は私の心の中であの日の星空のように輝いています。」

仮面だろうが強がりだろうがいいじゃないですか。俺が許す(笑)。
冗談はさて置き、あんな前向きな生き方って私には出来ないんですよね。 もちろん主人公と出会う前でもです。

シナリオ的破壊力では茜の方が上回るけど、 キャラ的破壊力では今のところみさき先輩が一番ですな。
#あと瑞佳とシュンが残ってるけど

里村茜

〜雨の中、今日も一人〜

「これから書くのよさ」と書いておいて、 長いこと放ったらかしにしていたのには理由があります。 勿論一番の理由はマシンのクラッシュですが(笑)、 言葉が見つからないというのが大きかったかな? 「To Heart」のマルチのときのは、 あふれてくる言葉をまとめるのに苦労しましたが (でもあの部分は私の中では未完です)、 今回は逆です。
終盤を読み返してみて、やっと書けそうな気がします。

「また、同じことを繰り返してしまいました。
目の前で大好きな人が、ほしいものではなかったけど、 必要としていたものをくれた人が消えてしまいました。
あの時と違うのは、涙。涙が止まりません。」

そう、彼女は知っていました、主人公が消えてしまうことを。
大好きだった幼馴染が消えてしまったように、 同じように永遠を求めた主人公が消えてしまうことを。
まわりの人々は忘れたことさえ忘れてしまった、覚えているのは自分一人。 それでもやっぱり大好きで、ずっと雨の中待ちつづけることしかできなくて。 そんな彼女を変えた主人公もまた消えてしまいます。 そして彼女はまた待ち続けます。前と同じ悲しげな瞳で。

「でも、あの人は帰ってきてくれました。私のもとへ。」

毎日同じなんてつまらない。毎日あなたを好きになる。
どんどんふくらんでいく想い、それこそが永遠。

「えいえんはあるよ。」

上月澪

〜気持ち、伝えたくて〜

「ずっと、ひとりでした。喋ることが出来ないわたしは、 それまで何かを表すことも出来ないと思っていました。 そんなわたしに、あの人は『言葉』をくれました。 喋ることは出来なくても、表現する手段はいくらでもある。 あのとき交わした約束が全ての始まりだったのかも知れません。」

「時を経て、再会したあの人。 ちいさなわたしに『言葉』をくれたあの人は、 わたしに新しい気持ちを教えてくれました。 あの人のくれた『言葉』で、気持ちも伝えることができました。 だから、泣かない。遠い日の約束は守られなかったけど、あの人は帰ってきました。 きっとまた、帰ってくる。決して、忘れない。」

「そして、あの人はちゃんと帰ってきました。 わたしの大切な人は、今度は何を教えてくれるのかな?」

強い。強いなぁ。この娘は。
勿論主人公の影響もあるだろうけど、それでも澪は強いっす。 他のシナリオと違って空白の時間が描写されてない (多分意図的にやったんだろうと思いますが)のが更にそういう印象を強くしたかな? 主人公が消えることを知っていたのかどうかは明示されていませんが、 少なくとも主人公一度は澪の前から「消えた」訳ですしね。 そんな経緯があったにせよ、 消えていく主人公に涙浮かべつつも笑顔を見せるというのはやっぱり強いっすね。 茜は泣き崩れて、元の無表情に戻ってしまいましたから。 どっちがどうというわけではありませんけどね。



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