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CLUB IRREGULARS

Vol.0006★1996年9月11日

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Vol.6
第六回

Takasugi Dan's Reflection

高杉弾の反省

高杉弾
          平素は私のつたない作文を読んでいただき
         ましてまことにありがとうございます。
          作文家として身を立て、私も今年でようや
         く十年目を迎えることができました。これも
         ひとえに皆さんのご支援ならびにご理解の賜
         物と、心より感謝しております。今後とも末
         長くご指導ご鞭撻をたまわりますよう、よろ
         しくお願い申し上げます。
          さて、この『ガロ』誌上におきましてのこ
         れまでの私の作文についてですが、じつは本
         日、読者の方々に少しだけ申し上げたいこと
         がございます。
          それといいますのも、先日本誌の編集者の
         方から、読者からのご意見ということで一通
         のお手紙を拝見させていただいたことにはじ
         まるのです。
          そのお手紙の内容といいますのが「前略。
         いつも貴誌を愛読している者です。とくにみ
         うらじゅんさんやつげ義春さんのファンです。
         これからも漫画の新しい可能性を開拓するよ
         うな楽しい雑誌にしてください。ところで、
         いま貴誌に連載されている高杉弾という人の
         文章には納得がいきません。不思議なのは、
         あの文章を編集部が一体どういうつもりで連
         載をしているのかということです。ひとこと
         で言って、人を馬鹿にしているのかと言って
         やりたい。あれが『ガロ』という権威ある雑
         誌の中に貴重なページを割いてまで載せる必
         要のあるものでしょうか? 小生にはそうは
         思えません。高杉という人がどういう人か小
         生は知りませんが、あのいやらしい魂胆が丸
         出しに感じるあざとい文章、ああいう文章が
         面白いとでも言いたいのでしょうか。あの変
         なことをしようという意識が過剰なまでに肥
         大した醜い心根が嫌いです。良識ある『ガロ』
         編集部には、いますぐ連載を中止して欲しい。
         小生は高杉弾を醜い人間だと思います。小生
         は醜いものを見るのは嫌いです」というよう
         な内容でした。
          ここまで言われてしまった私は、もうこの
         連載は駄目だ。ほんとうに反省しなくてはい
         けない。これは作文うんぬんの問題ではなく、
         私という人間の生き方の問題なのだと思いま
         した。
          そのようなことがあって、私はこの連載に
         関して深く反省する点もあり、今回は今まで
         と違い、私の生の言葉で語っていきたいと思
         う次第です。みなさん、今月はどうか私の正
         直な言葉に耳を傾けてください。
          今まで「変なこと」ばかり書いてきました
         私には、じつは大変な秘密があるのです。そ
         の秘密を、きょうは皆さんに聞いていただき
         たいと思います。これは私自身の心の叫びな
         のです。
          結論から申しますと、私、じつは金星人な
         のです。地球時間に換算して今から三十二年
         前、私は金星からこの星にやってきました。
          私が生まれたのは、金星のホートロンキイ
         という田舎町でした。私が五歳の頃、私の両
         親がある事情で町に住めなくなる事件があり、
         当時多くの金星人が他の惑星に移住をしはじ
         めた時代でもあって、私たち一家もその宇宙
         船に密航することで金星を逃れたのです。愛
         する母だけを金星に残して。
          私たち金星人にとって、地球への旅は苦し
         いものでした。そんな地球に移住した人たち
         はごく少数でしたが、私の一家は日本の神戸
         という町にたどり着き、追っ手の目を逃れ、
         長い時間の後にようやく平和な暮しを手にす
         ることができたのです。
          私たちの故郷、金星は素晴らしい星でした。
         町には金星人を気持ち良くさせるクニートと
         呼ばれる先端の尖ったオブジェが溢れ、人々
         は希望と快楽を胸に明日への英気を養いまし
         た。町で出会い、互いに交わし合うフェラチ
         オはすべての人々のチンポを気持ち良くさせ、
         陰茎を勃起させた美しい娘たちが小鳥の声に
         合わせて歌を口ずさみます。楽しい時は歌を
         歌い、悲しい時はクニートに願いを込めるの
         です。
          チンポはどろどろに濡れ、悪臭が町に放た
         れます。心は草原を吹き抜ける爽やかな風に
         洗われ、春の陽射しが窓辺に降りそそぎます。
         町のあちこちにはビジョノを投影するニピピ
         が設置され、人々は陰唇から涎を出して気持
         ち良がります。
          お尻の穴から食べるアイスクリンは、気が
         狂うほど美味しいものでした。顔に張りつけ
         るスペース・ハニーは、私たちを桃源境にい
         ざないます。金星ではすべての人々が気持ち
         良がり、すべての人々が陰唇から涎を出して
         います。
          ところが、そんな金星で私の母は淫売とな
         り、シャブ中になって地獄に落ちました。そ
         してボンゾの神の怒りに触れた母の行く末に
         は、トークニという悪魔の仕打ちが待ち構え
         ていたのです。
          貴様ら地球の豚野郎どもには理解できない
         ことかも知れませんが、私たち金星人にはノ
         ーシンクという天敵のようなものが存在しま
         す。金星人を苦痛のどん底に叩き落とす悪魔
         のような存在です。そのノーシンクにたらし
         込まれた母は、ついに気が狂って病院に入院
         してしまったのです。金星人にとって病院と
         いうのは刑務所よりも辛いところです。そこ
         にはクニートもビジョラマもアイスクリンも
         ありません。母はその病院でこの世の地獄を
         舐め尽くし、悪魔の拷問にのたうち回ったの
         です。
          辛い過去のことを話すのはもうやめましょ
         う。私たちにはいま、地球の平和な暮しがあ
         るのですから。
          地球のケツの穴野郎たちは、移民である私
         たちにとても親切でした。中にはフェラチオ
         でチンポを気持ち良くさせてくれる人や、お
         金をやたらに銀行口座(住友銀行・目黒支店・
         普通口座・0711926・高杉弾)に振り込ん
         でくれる人もいました。私が道を歩けば女の
         人がおまんこを見せてくれましたし、立派な
         豪邸に住んでもいいと言う人もいました。
          宝くじで一億円が七回も当たり、芸能人と
         一緒にマリファナを吸ったこともありました。
         カリブ海のゴージャスな船旅に出かけ、カジ
         ノで大儲けをしました。スイスの別荘には金
         の延べ棒が二千枚ほど隠してあります。世界
         に羽ばたく住友財閥の当主はなにを隠そうこ
         の私です。三億円の犯人も私ですし、ケネデ
         ィを後ろから銃で暗殺したのも私です。グリ
         コ森永事件もすべて私がやりました。勝新太
         郎に飛行機の中でコカインを渡したのも私で
         すし、千代の富士を引退に追いやったのも私
         です。
          僕の人生に狂いはありません。僕の立てた
         計画はすべてことごとくうまく行くのです。
          それは何故か。僕が金星人だからです。金
         星人は貴様ら地球人よりはるかに優れている
         のです。
          俺はいま年がら年中ラリッています。もは
         やこの俺様にさからえる奴など一人もいませ
         ん。宮沢りえとはセックスもしたし一緒にア
         カプルコに行ったこともあるぜ。
          そして、そのような悲しみの果てに、私は
         いま深く反省しています。私はこれからどの
         ように生きていけばいいのか。私はいかにし
         て人々に愛されていくのか。
          来月からの連載については、これからじっ
         くりと考えたいと思います。


--この文章は月刊『ガロ』1992年5月号に掲載されたものです--
(c)東陽片岡

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