季刊「BURST HIGH」誌(コアマガジン社)で連載 OUT OF HIGH TIMES ★Vol.05★

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第五回 Vol.05
いい加減だなあ、ぼかぁキミといる時が一番 いい加減なんだ。いいだろ? 高杉弾 Takasugi Dan

            眼鏡と補聴器              ぼくが眼鏡を使いはじめたのは中学一年の頃からだった。目             は小学生の頃から悪かったが、教室の一番前の席に座ることで、             なんとか誤魔化していた。しかし中学生になるとその誤魔化し             も通用しなくなって、ついに眼鏡を作った。当時中学一年生で             眼鏡をしている者などクラスに二人か三人ほどしかおらず、み             んなから、特に女の子から、ものすごくバカにされた。あのと             きの恨みは一生忘れない。女というのは、一生男をバカにして             生きている生き物なんだと、今だに思っている。今に女なんか             全員撲滅してやるからな。いやまあそんなことはどうでもいい             んだけど。              目が悪いと人生がとても楽だということに気づいたのは数年             前のことだ。すごく目のいい人と話していて、その人は世の中             のいろんな物が正確に見え過ぎてしまうがばかりに、脳味噌に             入る情報の多さに耐えられなくなって頭が変になることがある             と言う。ああなるほどつまり、道路なんかを歩いていてビルの             看板やら宣伝やら案内板やら、文字という文字がすべてはっき             りくっきり読めてしまうぐらい見えてしまったら、これはたし             かに頭が痛い。さらに道ゆく人の顔やら髪型やら着ている服や             ら履いている靴やらもはっきりくっきり。ううむ、これは辛い。             ぼくなんかもう耐えられなくなって泣いてしまうだろう。え〜             ん、やだよう、なんでこんなに見えるの。              しかし、ぜんぜん見えないのも辛いもので、ぼくの裸眼視力             は両方とも0・01以下だ。しかも夜になると暗いところでは             眼鏡をかけていても何も見えていない。いわゆるひとつの目が             暗いというやつだ。だから、ぼくの眼鏡は特別注文となってひ             とつ十万円以上もする。おまけにですね。              最近、耳が聴こえなくなったんですよ。右も左もぜんぜん駄             目なんですよ。駄目というか駄耳というか、もうダミなの。ん             ーでもってね、もともと人の話なんかろくに聞かずに自分のこ             とばっか主張して自分勝手な要求ばっかりしてる人間でやって             きたもんだからさ、まあいっか耳なんか聴こえなくたって、っ             て最初は思ったんですよ。だけどやっぱりダミですね。人の言             うこともちゃんと聞いとかなくちゃいけない時も多いっていう             ことがわかりましたね。             「お飲物は何になさいますか?」て聞かれて、「ああ、それで             結構です、はいはい」とか言ってると世の中通用しない場合が             多いですよ普通。              で、まあ周囲の人も補聴器すればいいのにとか言うもんでね、             まあねえというので買いに行きましたね、いつも行ってる渋谷             のBカメラ。やっぱりラジオもケータイも冷蔵庫も補聴器も最             近はカメラ屋で売ってるんですよ。Bカメラの中にBメガネが             あって、そこに補聴器も売ってる。要するに、カメラと眼鏡と             補聴器は兄弟というか親戚というか、家族みたいなもんなんで             すね。歳とってくると、両方必要になってくるのかな。という             ようなわけで、いまぼくは両方してます。両方というか、全部。             眼鏡と補聴器とカメラと時計と携帯電話。全部、渋谷のBカメ             ラで買いました。でもまだ五十歳。             ぼくの好きな土人音楽              土人ていうのは活字で言ったらイケナイんだっけ。口で言う             のはイイんだっけ。放送で言うのはイケナイんだよね、たしか。             土人の丸焼きなんてもっとイケナイですよね、わははははって、             笑いことじゃないですよ最近。だってアレでしょ、ニューヨー             クあたりじゃ「黒人」もイケナイんでしょ。「アフリカン・ア             メリカン」とか言っちゃってさ、ものすごく変。白は良くて黒             はイケネェのかよ、って絡みたくなりますよね。              で、ぼく昔からアフリカン・アメリカンじゃない方の、いわ             ゆるアフリカのね、黒土人ていうかさ、ネーチブの方のアフリ             カのかっこいい踊りの音楽ね、大好きなんですよ。いや、だか             ら民族音楽じゃなくてさ、ドンドコドコドコじゃなくてハチロ             クの方のさ。リンガラとかさ、あるでしょ、ほら。              いや、もうそれはいいや。知らない。もういい。適当でいい。             おれが悪かった。ごめん。             五十歳の知恵熱              ガンジャやって知恵熱みたいなの、出たことないですか、皆             さん。              ぼくね、子供の頃、よく知恵熱出す子供だったんですよ。一             度にいろんなこと覚え過ぎて頭の中がぐるぐるになって、寝ら             れなくなって、だんだん熱が出てきて。親なんかよくわかんな             いような顔して見ててさ、「大丈夫?」とか聞くんだよね。大             丈夫なんだか大丈夫じゃないんだかわからないから熱出てるの             にさ。親って知恵熱出したことないのかな、って。              でもそれがね、もう子供じゃないのに知恵熱みたいなの、出             るんですよ。五十にもなって。頭ぐるぐる。ときどきね、旅先             とか、家に友達が来た時とかにね、よく出るの。             「お前それ、ラリってるだけだよ」って人は言うけど。自分じ             ゃよくわかんない。寝られなくなっちゃうんです。             ギャンブル人生              もう十年以上も前から、ぼくが一番お金を稼げるのは香港と             マカオだ。香港では競馬をやり、マカオでは大小というサイコ             ロ3つを振るゲームをする。どちらも、いわゆる博打である。              一番お金を稼げる、なんて言ったけど、もちろん一番お金を             ドブに捨てるのも香港とマカオだ。              ぼくがいままでの人生の中で日本でマトモに働いて稼いだ最             大月収は約四○万円であり、この数字はぼくにとって「アホか」             と思うぐらい低い。毎日ヒタイに汗して働いて四○万円とは、             じつに情けないというか、ほとんど奴隷に近い三流労働者であ             ると、ぼくは思う。「月に四○万円しか稼げないような労働を             するぐらいなら、黙ってドブに十万円を捨てた方がいい」とぼ             くが友達に言うと、たいていの友達はちょっと怒ったような顔             をする。それでも本気で怒らないのは、ぼくがそいつともう二             ○年以上の友達だからなのと、そいつはぼくがほとんど食うに             困っていないことを知っていて、ぼくが金持ちの戯れ言として             そういうことを言っているのだと思っているからだ。              まあ物事の真相などというものは世の中にたくさんあるもの             であり、真実とか事実というものもじつは複数存在していると             いうのが近代物理学や現象学の真相らしいので、ぼくが言うこ             との真相などぼく自身にも当然よくわからないわけだが、だが             しかし、とはいうものの、ぼくが「働くぐらいならドブに捨て             た方がいい」というようなことを平気で言う理由は、必ずしも             ぼくがアホだからだけではないと思うような気がする。すなわ             ち。              たとえば香港とマカオに行くのに十万円のお金を使い、その             同額以上をマカオの大小に賭ける。当たる確率は2分の1であ             る。で、最初の勝負に負けると、ぼくはいきなり十万円をドブ             に捨てたのと同じことになるが、ぼくは昔わざと新宿のドブに             十万円を捨ててみた経験があるから、これは生まれて初めての             経験ではなく、まあそれはあまり関係ないといえば関係ないけ             ど、あるいは「じゃあお前、二十万円をドブに捨てられるか」             というのは命題として重要だとは思う。たしかに思うが、この             際そのことを度外視して考えるならば、とにかくさほどビビる             ようなことではない。十万円をドブに捨てたからといって、悲             観してビルから飛び降りるような人はあまりいないと思う。              で、ああおれは今マカオのドブに十万円を捨てたなあという             感慨に浸っただけで満足の人はそのままフェリーに乗って香港             に帰り、財布に残ったお金でユンキーのローストグースや福臨             門の鮑を食べてホテルで気持ちよく寝ることもできると思う。              つまり、その人は香港マカオで遊んでいる間、日本で労働を             していないわけだから、結果的に「働くぐらいならドブに捨て             た方が」までを実践してしまったことになる。で、その先に             「捨てた方がいい」と思うか、「捨てた方が良くない」と思う             かは、この際あまり重要なことではない。キャバクラなどでも、             隣りに座った女の子に「おれなんかさ、働くぐらいなら金をド             ブに捨てた方がいいような気もしないわけじゃないしほらその             あれこれほれ」などとわけのわからないことを語尾を濁しなが             ら大きな声で言う男に興味を持つタイプの子が増加傾向にある             ようだ。              んーでもってね、ぼくの場合、マカオで最初に負けた場合は             更にその倍額以上を賭けますね。それを繰り返して最終的に勝             てばいい。まあマカオのカジノは二十四時間営業だから「最終             的」はないわけだけど、「いまやめたら二十万円の儲け」とか             いう時に適当にやめればいいわけです。そうすると、実際のお             金と一緒に「働くぐらいならドブからお金を拾ってくればいい」             と豪語する権利もついでに手に入る。              すなわち、人の一生はお金をドブに捨てたり拾ったりするだ             け、という単純明快な屁理屈が曲がりなりにも成立したような             気になれる。それはそれでハッピーな人生と思いませんか?             アテネオリンピック              いやあ大変でしたねアテネオリンピック。いちおう日本代表             なもんでメダル目指さないといけないしさ。プレッシャーてい             うんですか、マスコミとかアレでしょ。もう大騒ぎ。いや、だ             からさ。出たんですよ、いちおうね。種目? ううん、それは             ね。自分の口からはちょっとね。新聞とか調べてもらえばさ、             多分ね。いやホントですよホント。嘘なんかついてどーするん             ですか。ちゃんとメダルだってありますよ。取りましたよ。い             や金メダルとかじゃなくてさ。鉄メダル。いや銀だったかな。             いいんですよこの際、色は何でも。見たい人はぼくのホームペ             ージで見れますよ。いやホントに。


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